様々なイベントが中止となる中で、また人との交流にも気をつかう社会情勢である中で、子どもたちがのびのび遊ぶ環境が制限され、ストレスフルな日々を送っているかもしれないと想像するとなんとか実施する手立てを見出したいと考え、WHOや厚労省をはじめ様々な機関の情報にアンテナを立ててきました。
新型コロナウイルスについて、様々な情報や見解が飛び交う中で、実施を後押しする内容も多々見つけることができました。ですが、現段階においては、状況解釈の一つでしかなく、新型コロナウイルスの全容はあくまで「わかっていない」と私は認識しています。
「わからない」状況においては、「念の為」の対策が必要になり、キャンプ中も子どもたちに対して感染予防のための声かけをたくさんすることになるだろうと思います。そしてそれは子どもたちにとってかなり強力に管理された環境に映るのではないかということが懸念されました。対策を重ね、プログラムの形を変えれば実施すること自体はできるかもしれませんが、キャンプ本来の趣旨を維持し、「いいキャンプ」だと自信を持って提供する手立てを見出すことができませんでした。
特に、冒険の旅がテント泊2回を含む集団宿泊型のプログラムであることは、濃厚接触という点においてリスク要因です。他の宿泊方法(例えば雪洞泊など)も検討しましたが、考えれば考えるほど、実施そのものが目的のプログラムになって、子どもたちの成長というキャンプ本来の趣旨が薄まっていくように思えてなりませんでした。
私としても大変残念な決断ですが、今回は中止とさせてください。
子どもたちにいたっては、参加を決めてからいろんな気持ちを抱えながら過ごしていたことだと思います。中には、勇気を奮い立たせて参加を決めてくれた子もいるかもしれません。保護者の皆さんも同じですね。そうした心情に思いを馳せると、なんとも複雑な気持ちになりますが、やはり上記の理由から実施に踏み切ることができませんでした。申し訳ありませんが、どうかご理解ください。
もう少しウイルスと感染の全容が見えてきたら、適度な対策を講じた上で、安心感を持ってキャンプを実施することが可能になるだろうと考えています。
7月末には冒険の旅夏編を、12月には冬編を、3月には春編を実施する予定です。加えて、親子で参加できるプログラムも開催しようと考えていますので、そちらを楽しみにしてくださればと存じます。詳細は追ってお知らせ致します。
冒険の旅を中止する旨のお知らせでした。
すっきりさっぱりできない今日このごろですが、人間の都合とは関係なく季節は巡っていくようです。うららかな春を過ごせますようお祈りします。